高校の授業料が無償だと聞いたことがあり、どんな人が対象と思い調べてみました。
制度の正式名称は、「高等学校等就学支援金制度」になります。
所得要件
所得要件は
保護者等の「市町村民税の課税標準額×6%-市町村民税の調整控除額」の合計が304,200円未満になります。
市町村民税の課税標準額
市町村民税の課税標準額とは【給与所得等に係る特別徴収税額の決定(変更)通知書】(住民税決定通知書)の課税標準欄の次の項目を全部合計したものになります。
- 総所得3
- 山林所得
- 分離短期譲渡
- 分離長期譲渡
- 株式等の譲渡
- 上場株式等の配当
- 先物取引
これが意味するところは、総合課税と申告分離課税(源泉分離課税)にかかわらず住民税申告の所得は全て所得要件の数字に反映されるということです。
ボートレースで稼いだ一時所得や株式投資で稼いだ譲渡所得も含まれるということで、その年のみの変動要因で所得要件にひっかかり、対象外になることがありえます。
各種計算式
総所得金額1 ー 所得控除合計2 = 課税総所得金額3
課税総所得金額3 * 税率 = 税額控除前所得割額4
税額控除前所得割額4 ー 税額控除額5 = 所得割額6
所得割額6 + 均等割額7 = 特別徴収税額8
特別徴収税額8 ー 控除不足額9 = 差引納付額
※分離課税がある場合を除く
ちなみに、ざっくりいうと
収入-経費-所得控除=課税標準額
になりますが、ここで注意が必要なのは、税額控除額は所得要件の課税標準額には影響しないということです。
つまり、ふるさと納税をしたからといって課税標準額は減らないですし、住宅ローン控除が適用されたからといって課税標準額に影響は出ません。
市町村民税の調整控除額
市町村民税の調整控除額とは簡単に言うと、所得税と住民税との、障害者控除や配偶者控除等の差を調整するもので、
所得税と個人住民税の人的控除額の差の合計額×5%(収入によって計算式は異なる)
で求めることができます。
※各種ホームページ等にて情報収集をして間違いがないよう執筆していますが、情報利用においては自己責任で行ってください。
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